鶏卵の種類と栄養などの違いについて


鶏卵の分類方法は、さまざまありますが、その1つに卵殻色による分類があります。
スーパーなどで売っている鶏卵を見ると、「白い殻」の卵と殻に色のついた「有色卵」とに分類されます。
白い殻のものを「白玉」と呼び、褐色をしたものを「赤玉」、薄褐色をした薄赤玉を「ピンク玉」と呼びます。

さらに珍しいものでは、南米チリ原産の「アローカナ種」という鶏は、殻が淡い青緑色をした卵を産みます。
アローカナは、世界でも唯一、青い卵を産む鶏ですが、青いのは殻だけで、中身の色は普通の卵と変わりありません。
サイズとしては、普通の卵よりは小さめですが、黄身の占める量が多いのが特徴です。

また、ピンク玉では、「さくらたまご」のブランドが有名です。
このさくらたまごは、岐阜県にある後藤孵卵場が開発した国産の鶏種「ゴトウさくら」が産む卵で、殻がキレイな桜色をしていることで人気があります。


赤玉のほうが白玉よりも栄養がある、と思っている方もいますが、両者に栄養の違いはまったくありません。
また、白い羽毛の鶏は白い卵を産み、茶色い羽毛の鶏は褐色の卵を産むと思っている方も多いのですが、卵の殻の色は羽毛の色とも関係はありません。
卵の殻の色の違いは、鶏種の違いによるものです。

赤玉と白玉に栄養の違いはないと言いましたが、赤玉のほうが白玉よりも、少々値段が高めになっていることがあります。
これは以前、赤玉を産む品種の鶏のほうが白玉を産む鶏よりもエサをたくさん食べることから、同じ生産量に対して生産コストが多くかかっていたからです。
しかし最近は、鶏の品種改良によって、このような差はほとんどなくなっています。
それよりも、昔からある白玉よりも赤玉のほうが、なんとなく高級感があり、見た目もおいしそうだと思われているようで、そのあめ白玉よりも若干値段が高くても売れているようです。

また、卵の色として、黄身の色を気にする人もいます。
黄身の色が濃いと栄養があると思い込みがちですが、これは間違いです。
唐辛子やパプリカなどのエサを与えると、濃い黄色の卵黄になります。
つまり、黄身の色は、与えるエサの色に影響するのです。

卵黄色を測る1つのものさしとして「ヨーク・カラー」というものがあります。
これは、「養鶏飼料」に加えて卵黄色を調節できる添加物を開発している企業が作ったもので、鶏卵業界内での卵黄色の規格とも言えるものです。
1~15までの数値によって、卵黄色を客観的に判定できるもので、大手スーパーなどでは、鶏卵会社にこの数値を指定して納入させているところもあります。


次に、鶏卵の分類方法として、「有精卵」と「無精卵」があります。
一般に、スーパーなどで市販されている卵の大部分は、ケージ飼いがほとんどで、この飼育方法で生産されるのは「無精卵」です。

これに対して有精卵は、雄鶏と雌鶏を一緒に飼い生産します。
この場合、通常は、1羽の雄鶏に対し、雌鶏が10羽くらいの割合で放し飼いで飼育して、自然交配させます。

有精卵は、鶏の体温に近い、温度が38度前後、湿度が65%前後の条件で21日間暖めると、ヒナになる卵です。

ヒナになることから、無精卵よりも栄養的に優れていると思っている人もいるようですが、科学的に分析しても、栄養的な差はほとんど認められません。
しかし、有精卵は放し飼いで生産されることから、鶏にとぅてストレスが少ない環境で育てられています。
このことから、自然に近い養鶏方法として、消費者に人気があります。

また、ケージ飼いの鶏の卵に比べて、殻が硬いのも特徴の1つです。

近年は、ブランド卵と呼ばれる、栄養強化卵が多く販売されています。
例えば、「ヨード卵光」のように、卵にある種の栄養素を強化したもので、通常は鶏に与えるエサに、強化したい栄養成分を含むものを配合して生産しています。
たとえば、DHA強化卵の場合には、エサに「魚粉」を加えて、魚粉に含まれているDHAを卵に移行させます。


最後に、見た目の違う鶏卵の種類として、「初たまご」と「二黄卵」があります。

「初たまご」とは、鶏が孵化して4ヶ月前後の卵を産み始めたころの「サイズの小さな卵」のことを言います。
一般的にはあまり売られていませんが、地方によっては「安産になる」ということで養鶏場の直売店などで見かけることがあります。

「二黄卵」とは、文字どおり1個の卵に黄身が2つ入っているものです。
二黄卵はサイズが大きく、家庭で消費されるテーブルエッグの流通過程にのらず、通常は液卵として利用されています。
このため、昔に比べるとあまり見かけなくなりました。

この二黄卵も初たまごと同じく、卵を産み始めた若い鶏が産みます。
産卵しはじめた若い雌鶏は、まだ産卵のリズムが安定していないため、2回排卵されたものが1つの殻に包まれて出来ることがあります。
これが二黄卵です。


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